読者の皆さまはじめまして!
今回初めて記事を担当させていただきますさちと申します。
あふれる情報の渦の中で迷子になっている方の「地図」になれるような記事を
お届けしていきたいと思っています。
どうぞよろしくお願いいたします!
さて「暮らしも仕事も子育ても楽しむ女性を応援」するこちらのRakumamaサイトですが、
私自身もそんな女性の一人です。
振り返ると理学療法士免許を取得して20年以上がたちました。
これまで下は0歳から上は100歳越えの方まで幅広く関わらせていただきましたが、
特に障がい児・者のリハビリに携わっていた期間が長く
「子どもの運動発達のサポート」は私自身とても好きな分野です。
今回このような形で子どもたちにこれまので私の経験を還元できる場を持てることになりとても嬉しいです!
ところで皆さん
小児理学療法士に必要なとても大事なスキルって何だと思いますか?
専門知識はもちろんですが、私が現場で教えてもらったことは他にもあります。
それは「待つこと」
とにかく待つ、待つ、待つ、、、。
このおもちゃが好きかな? → 反応を待つ。
この方向でこの距離と高さでおもちゃを見せたらどんな反応をするかな? → 反応を待つ。
これは一例ですが、
こんな風に無限の選択肢の中から遊び方の設定を考え
こまかく条件を変えて子どもの反応を観ながら
一人一人に必要なリハビリプログラムを組み立てていきます。
一つ一つの要素を丁寧に確認しながらその子に必要な体の動きを引き出すのです。
何らかの理由でからだをコントロールすることが難しい子どもたちは
反応の仕方もかかる時間もさまざまです。
ゆっくり時間をかけて待ちながら動きをみていくこともあります。
たとえ小さな動きでもその子がすでに持っている能力をきちんと見届けるためです。
ここからは赤ちゃんの運動発達につながるお話をしますね。
核家族が当たり前になった現代では、
初めての育児で赤ちゃんとどんな風に遊べばいいのかわからない
という親御さんも少なくないかもしれません。
大丈夫です。
赤ちゃんは何でも遊びになるので心配しないでください。
先程のリハビリ現場での話のように
最初は一つ一つ丁寧に反応を待ちながら赤ちゃんをじっくり観察してあげるだけでいいです。
どこから観察すればいいのか迷ったときは
「目の動き」
を観るといいですよ。
通常ヒトは世界をまず目でとらえ、
そこから心の動き(感情)や体の動き(運動・動作)が生まれていきます。
目の使い方によってはその後の発達にも個性が出てくることがあります。
目の使い方の違いが首すわり、寝返り、お座り、はいはい、立つ、歩くという過程に大きく影響していきます
(逆もまたしかりではありますが)。
まずは見つめ合い、語りかけ、そっと触れて、この世界のさまざまな物を見せてあげることで、
赤ちゃんが
「どんな時に何に対してどんなふうに」
目をつかっているのかを把握してみてください。
見て経験したことでその子の世界ができ上がっていきます。
この時に必要なのが反応を「待つ」ということです。
これが意外と難しくて大人側はあれもこれもとやってしまいがちです。
特に月齢が上がってできることが増えてくると、大人側が次はこれ次はこれとできることを増やしたくなるので
どうしても対応が先回りしがちです。
例えば、
首が座ったから次は寝返り練習、、、とか。
子どもが「目」からとらえて「心」で感じている世界を考慮せずに見かけの発達ばかり促してしまうと、
そこにアンバランスが生まれ、後から別の困りごとが起こってくることもあります。
からだの動きだけでなくできるだけ心の動きも観察しながら
その子の反応を待ってあげられるとなお良いですね。
ちょっと長くなってしまいましたが、ここまで読んでいただきありがとうございます!
具体的にどうすればいいの?というお話はまた今後少しずつお届けさせていただきますね。
忙しい毎日かと思いますが、何かを「してあげる」ばかりに焦らず、
まずはこの2つを基本としてみてくださいね。
この小さな差が後から大きな差になるかもしれません。
①赤ちゃんの反応を待つ
②目の動きを観察する
これも育児の大事な要素になります。