子どもが親の偉大さに心を痛めて、崩れていくことがあります。
「そんなことなら、親と同じ道に進まなければいいじゃない」
そう言われるかも知れません。
しかし、キラキラ輝く親を小さいころから見ていたら、きっとその世界にあこがれてしまうことでしょう。
そして、現実とのはざまで悩むこともよくあります。
以前、お父さんと同じ道を目指したお子さんの相談を受けたことがあります。
お父さんは野球部の監督で、現役時代は素晴らしい成績を残された方でした。
お子さんのA君も小さいころから優秀でスポーツ万能。
誰もが「やっぱりDNAだね。素晴らしい」と思ってました。
しかし、大事な試合を控えたある日、
A君は、自分で自分の足をバットで何度も殴りつけてケガをするという事件が起こりました。
その後、A君は野球を続けることはできない体になってしまったのです。
彼の中で、どうしてもお父さんの存在が大きく、自分を認めることができなかったのですね。
お父さん自身も我が子にそんなプレッシャーを課していたことが許せなかったのか、その後指導者から身を引かれました。
子どもが親と同じ道へ進む事例はよくあることです。
親は自分が築いたものを子どもに残したい。
至極あたりまえの感情です。
または、親と同じことをしたいと同じ道へ入るお子さんもたくさんいらっしゃいます。
その陰で悩む子どもたちもたくさん見てきました。
子どもは、本能で「親の役に立ちたい」と思っていることが多く、期待に応えようとします。
それが無理だと気付いてからもなんとか頑張ります。
辛いですよね。
止めてあげられるのは親だけかも知れません。
レールを敷いても、その上を走らなかったときは、
それでもいいよ。
「まあ、いいよ」
って助け舟を出してほしいなと切に願います。
ちなみに、A君は今26歳。
プログラミングの会社を立ち上げて、元気にやってます (*^▽^*)