からだの中で一番重たい頭。
自由に安定的に頭をコントロールできるようになることは生涯にわたりとても重要なことです。
頭をコントロールできる能力は「見る」能力への影響も大きく、
見る能力は「ものを認識する」能力への影響も大きいのです。
赤ちゃんの運動発達の情報において一般的にあお向け姿勢はやや軽視されがちです。
しかしあお向け姿勢の中でどれだけ運動経験を積み重ねているのかということこそ実はとても重要なのです。
その後の運動発達に大きく影響していきます。
実際のところその影響は大人になっても続いていきますが、話が複雑になってしまうので今回ははぶきますね。
でも、生まれてから最初の数か月の期間においてあお向け姿勢の中でどのような運動経験をするのかというのはそのくらい大事なことなのだということなのです。
あお向け姿勢は他の姿勢に比べると重力に逆らう姿勢ではありません。
そのあお向け姿勢の中で、重たい頭を動かす運動経験をどれだけ積み重ねられるか。
うつ伏せ姿勢やお座りの中で頭のコントロールを無理なくできるようになっていくためには、あお向け姿勢の中で頭を自由にコントロールできるという土台となる運動経験が重要なのです。
言い方を変えると、
あお向け姿勢で経験すべき「土台となる運動経験」が不十分であると、うつ伏せやお座りのときにからだのどこかに無理がかかってしまうということです。
医療的に問題のない赤ちゃんが運動発達の過程で何かしらのつまづきがあるケースの中には、あお向け姿勢での経験のアンバランスが潜んでいることも少なくないようです。
あお向けでからだをたくさん動かしていますか?
不要なお座りであお向けの時間をうばっていませんか?
あお向けで手と目を使って遊べていますか?
首が反り返っていませんか?
横向きでTVやスマホ画面に夢中になっていませんか?
あお向け姿勢で過ごす時間を大切にすることで運動発達の土台が大きく安定します。
赤ちゃんの健やかな成長にはこの土台作りがとても重要です。